2019/10/19
少しずつ成長中
今日は、生徒の1人について書こうと思います。
その子は、お姉ちゃんが習っているから・・・という理由だけで
バレエを始めた、いわゆる「なんとなく通っている」子です。
最初から特にやる気があるわけでもなく3歳から始め、
あっという間に9年も時が流れました。
身体が柔らかいわけでもないのに、柔軟をすすんでやることもなく
レッスン中のストレッチも先生の目を盗んでは、サボっています。
だから、なかなか上手になれません。
先生もそんな彼女にイライラすることもあり
レッスン中に怒られることもしばしば・・・
泣いたりする時期もありましたが、泣いたからといって
すぐに改善することも特になく、困り果てた先生は保護者に訴えたこともあります。
「やれば出来るのに努力しない」ことにフラストレーションが溜まり
切々と語ったにも関わらず、保護者も暖簾に腕押し状態。
何か改善させる方法はないものか?と思案して何年も時が経ちました。
そんな彼女ですが、最近ようやく自らやる気スイッチを見つけたようです。
レッスンも真面目に受ける様子が伺え、相変わらず努力は苦手ですが
「バレエを好きになっている」自分のことが気に入っている様子。
何が彼女を変えたのか?
なんにもありません。
ただ、単純に「好き」とか「嫌い」とか関係なく、稽古を続けただけです。
お稽古はどんなものであっても、すぐに上手になるものはなく
続けることでしか、結果は生まれません。
そして途中、どんな気持ちの変化が生まれようとも、
一度始めたことはすぐに辞めない努力をすることです。
その努力をしただけで、いつか自分で「変わろうとする力」が生まれます。
その力は、自分の心が自ら動かないと生まれません。
人にどんなに注意されたり、指摘されたり、怒られたりしても
その瞬間だけは胸に刺さりますが、その時だけです。
自らの心が動いて初めて、進化できる力を持ちます。
ちょうど今、そんな時期に来たのでしょう。
子供の成長の中では、
ちょっとしたことで嫌になったり、つまらなくなったり
やっぱり友達に会いたいから続けたいし、
出来なくても、○○ちゃんみたいに踊ってみたいし・・・
と様々な葛藤がある上に、
他のお稽古や塾などで続けることが難しい局面に立たされます。
いつかどうしても辞めなくてはいけない時期は誰でも訪れます。
その時期までは、なるべく続ける努力をして
「少々のことでは辞めない」という強い気持ちを育てて欲しいです。
これがなかなか将来大きく役に立ちます。
転職ばかりしないで落ち着く、ということもそうですが、
1つのプロジェクトを途中で投げ出さない精神力もつきます。
今、バレエに限らず「辞めたい」と思っているものがあるお子さん
一度立ち止まって、よく周りを見渡して、本当に今やめるべきか考えてみてください。
もしかしたら、「今」でなくても良いのかもしれませんよ。
1枚目の写真:5歳の時と現在のBefore After
2枚目の写真:Va.クラスで先生に怒られ、注意を全て書き出すよう言われた傑作。
書いてあること全てが完璧にできれば即バレリーナです。
3枚目の写真:お遊びです。男女入れ替わっております。
*はい。この話はうちの次女の話です。
担当:天沼沙織
Ballet Dancer/DANCANIA 代表
大学2年、小学6年の2人の子供を持つ母
12年前に北与野教室に移ってから、大人クラスも開講したので
それを機にバレエを始める
細い先生には程遠いが、子供好きのため、幼児、初心者のみを対象に
数年前よりクラスも受け持つ
現在、金曜16時、土曜11時クラス担当
月水金の11時から大人ストレッチサークル担当